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【ウィシュマさん死亡事件国賠訴訟】法廷でウィシュマさんのビデオ映像が上映されました!(次回は7月12日)

更新日:1月6日

 2023年6月21日に行われたウィシュマさん死亡事件の国賠訴訟 第7回口頭弁論で、ウィシュマさんが収容されていた部屋の監視カメラの映像が一部、名古屋地方裁判所の法廷で上映されました。当日、裁判所には150人ほどの人が集まり、多くの市民が傍聴しました。


▶今回のビデオ上映に至った経緯

 今回の法廷でのビデオ上映は、ご遺族が望むウィシュマさん死亡事件の真相究明と再発防止を実現するうえでとても大きな意味があります。

 ビデオはウィシュマさんが亡くなるまでの2週間分が残されており、全部で295時間あります。ご遺族は2021年5月に来日してからずっと、このビデオの全面開示を入管庁―法務省に要求してきました。姉がなぜ死ななくてはならなかったのか、その真相究明と、ビデオを日本に暮らす全ての人にみてもらい、二度と同じことを繰り返さないようにしてほしい、これがご遺族の望みです。

 しかし、法務省―入管庁は「保安上の理由」、「ウィシュマさんの尊厳を守るため」とビデオの全面開示をかたくなに拒否し続けてきました。ご遺族が懸命に声を上げ続け、2021年にはビデオの全面開示を求める署名が9万筆以上集まったこともあり、法務所―入管庁は譲歩するかたちでビデオの一部を、ご遺族、弁護士、国会議員に開示しました。

 そして2022年3月、ご遺族と弁護団はウィシュマさん死亡事件の国側の責任を問うために国家賠償請求訴訟について、名古屋地方裁判所に提訴しました。提訴時から、ビデオ295時間分を証拠として提出することを被告(国側)に求めてきましたが国側はこれも拒否しました。拒否の理由は、(保安上の理由、ウィシュマさんの名誉と尊厳を傷つける…に加え、長時間だから、他の資料を出しているから必要ないなどとまともなものはありません。証拠となるビデオが提出されないなかで裁判自体が進まず、裁判が始まって1年が経った今でも、本題にはいっていません。


 この間ご遺族と弁護団は、裁判の手続きの関係で、証拠保全としてご遺族と弁護団が観た5時間分については先んじて証拠提出するべきだと主張し、国側は最初は拒否していたものの、提出せざるを得ませんでした。また今回の法廷での上映についても国側は拒否しましたが、裁判所の判断で上映が決まりました。

 ビデオは真相を究明し、入管の責任を正しく追及するために必要なものです。国側のいう「長時間だから」はビデオを証拠提出しない理由になりません。そもそもビデオは国のものではありません。国側の態度、対応からして、ビデオを拒否する理由は国側にとって不利になるものが映っているからであり、裁判所も分かっているはずです。死亡事件から2年以上経っても証拠のビデオすら出てこない、今の状況は異常です。

 しかしこの状況のなかで、2年半が経ってようやくですが、5時間分のビデオを法廷で上映させたのは大きな成果です。ご遺族と弁護団が懸命に闘い、それを学生や市民が傍聴を含めさまざまな形で支援してきたからこそ実現できたことだと思います。5時間分のビデオの証拠提出・公開は、295時間すべてのビデオ提出を実現していくうえで大きな一歩となります。ご遺族も「5時間分が提出されたことはうれしいが、遅すぎる。真相を究明するためにはすべてのビデオが必要です。」とずっとおっしゃいています。

 5時間のビデオをきっかけとして295時間分のビデオ提出を求める日本社会の世論をよりひろげていくことが必要です!


▶上映されたビデオの内容

 今回法廷で上映されたのは約3時間半です。残りは7月12日第8回口頭弁論で上映します。なお、裁判所の判断で、ウィシュマさんが寝ながら嘔吐している場面など、上映にあたり「支障をきたす部分」については傍聴人に観せないように上映が行われました。

 ビデオには、職員がご飯を食べさせる場面や、ウィシュマさんがベッドから落ちてしまう場面、ウィシュマさんが職員に点滴や病院を求める場面などが映っていました。どの場面を観ても、ウィシュマさんは上体を自分で起こすこともできず、特に3月以降は首もうなだれ、指先が固まってうまく手が動かせていません。誰がどう観ても体調不良者、患者です。何も知らない人がビデオを観れば、病院の一室にみえるかもしれません。しかしそこは入管の収容施設の中の、車椅子ひとつ通るのがやっとの狭い単独室で、まわりでウィシュマさんのお世話をしているのは介護の専門でも看護師でもなく素人の職員です。職員がウィシュマさんの上体を起こすために腕を引っ張ったり、車椅子に乗せるために抱きかかえて持ち上げようとしますがうまく行かずウィシュマさんが痛がっている様子も映っていました。

 嘔吐を繰り返し衰弱している体調不良者を病院に連れて行かず、入院させず、素人の職員に対応させている名古屋入管の局長をはじめとした上層部の判断を問わなければなりません。現場で対応していて、ウィシュマさんは、わざと病気のふりをしているなどと思うでしょうか。ビデオに映っているウィシュマさんをみれば本当に病気で、苦しんでいることはわかります。演技ではないかなど、そんなことを言っていられる状況ではありません。

 しかし、支援者がこのままだと死んでしまう、早く点滴、入院させるべきだと言っても、名古屋入管の幹部は「大丈夫、大丈夫」というだけで全く取り合いませんでした。ビデオに映っている職員はウィシュマさんの点滴や病院へ行きたいという訴えに対し「難しい」と答えているたけでした。


 ビデオを観れば、すぐにでも点滴、入院が必要な人を、入管がいかに放置し、まともな対応をしていなかったのかが分かります。入管庁が言っている医療体制の不備や職員の意識欠如でウィシュマさんが亡くなったのでは決してありません。


▶今回のビデオ上映を受けて、ご遺族であるウィシュマさんの妹さんたちは…

「姉がどれほど残酷な状況にさせられていたかはビデオを観ればわかるので、ぜひ観ていただきたい。次の7月12日の上映も観ていただいて、姉がどれだけ苦しめられたかを知って、これからどうするのかを考えてもらいたいです。これからもどうぞよろしくお願いします。」


次回のビデオ上映は7月12日(水)です。

日本社会に暮らす私たちがビデオをしっかりと観て何が問題なのかを明らかにし、日本社会に暮らすみんなで諦めずに、残り約290時間の提出を求めて声をあげていきましょう。



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