日本に生まれ育った未成年の仮放免者とその家族に在留特別許可を!
署名はこちらから➡https://chng.it/kFLB7pqTxc
入管の民族差別・人権侵害と闘う全国市民連合が新たに署名を立ち上げました。
(記事の中で未成年仮放免者が描いた絵を掲載しています。併せてご覧ください。)
入管法改悪法案を巡って 出入国在留管理庁(入管庁)は、2020年から入管法の改正案を準備し成立を目指しています。しかし、法案は世論の強い反対を受け、政府は、2021年には法案提出後に審議をストップして廃案にし、その後も国会への提出を見送ってきました。入管庁―法務省は、世論の強い反対を受けて廃案にした法案を、ほとんどそのまま、2023年3月7日に国会に提出し、何としても成立させようと躍起になっています。その法案の中身は、難民申請中でも無理やり送還できるようにすること、送還を拒否する外国人(「送還忌避者」)に罰則を設けることなど、入管の権限を強化して、送還を促進するというものです。 入管の言う「送還忌避者」は、現在、全国に約4000人います。この4000人のなかには、国際基準からかけ離れた難民認定制度によって難民認定されなかった人たち、人道的に見て在留特別許可を与えるべきなにの与えられなかった人たちがたくさんいます。入管は、この「帰るに帰れない」人たちを無理やりに強制送還しようとしているのです。 そもそも、退去強制処分となっても帰国を拒否する人たちが増えてきたのはなぜなのか?それは、国際基準に基づき難民を受け入れることをせず、また、在留特別許可の基準を緩和するどころか不当に厳しくしてきた入管の政策があったからです。入管は、自らが生み出したこの問題を「帰らないのが悪い」と当事者に責任転嫁し、あくまでも送還することで「送還忌避者」を削減しようとしてきました。 未成年の仮放免者とその家族
入管の送還一本やり方針によって生み出された「送還忌避者」のなかには、在留資格を持たない未成年の仮放免者が、全国に約300人います(このうち、日本で生まれた未成年者は201人です。)。その両親を含めればおよそ500人~600人の仮放免者がいることになります。 彼らは日本で生まれ、日本で育ってきたにも関わらず、親が在留を認められていないことから、子どもも日本政府から「日本から出ていけ」として強制送還の対象になっています。在留が認められなければ、働くことはできない、社会保険にも加入できない、許可がなければ県外に出られない等、日本で生きるための権利が認められない状態での生活を強いられます。 こうした子どもたちは、将来の夢を聞かれても答えることができません。働くことができるようになる見通しがないから、将来の進路が描けないのです。ある子どもは、自分が病気になると親に負担がかかってしまうと病気になることに罪悪感を覚え、体調が悪くても両親に黙っていることがあると言いました。彼らは、親も含めて働くことができないため、貧困から抜け出すことができません。
未成年の仮放免者とその家族の抱える困難は、送還しか考えない入管が、いわば生殺し状態で彼らを放置してきた結果としてあります。在留を認めるべき人に在留特別許可を与えず、送還だけにこだわってきた入管行政に問題の責任があります。政府・与党は、入管法改悪法案を通すための条件として、野党に対して、「在留資格のない未成年者に在留特別許可を与える。」という条件を提示しました。これは、人道上、即時に、無条件に行うべきことであり、法案成立の条件とするような問題ではありません。難民の命と引き換えに、在留資格のない子どもたちの問題を「人質」にするようなやり方は許されません。政府は、この条件提示を通じて、在留資格のない未成年者に在留特別許可を与えることができることを白状しました。野党が入管法改悪法案に反対を貫いたので、政府はこの条件を引っ込めた形になっていますが、これを、即時に、無条件で行うべきです。
未成年の仮放免者とその家族は、厳しい状況に置かれても真面目に必死に生活してきた人たちです。彼らが求めているのは日本で安心して生活することであり、母国に帰ることはできません。しかし、在留資格が認められないなかで今、彼らは先行きが見えず極めて苦しい状態にあります。
日本社会として、今すぐに救済しなければならない人たちであり、また法案や制度を変えなくても入管の裁量で今すぐにでも在留を認めれば救える人たちです。日本社会に住む一員として目を向け、子どもとその家族と一緒に声をあげてください!
私たちは、未成年の仮放免者とその家族に在留特別許可を認めることを求めます!
署名へのご協力、また拡散をよろしくお願いします。
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