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【​ウィシュマさん死亡事件】
名古屋地検に起訴処分を要請する声明文

 2021年3月6日、名古屋出入国在留管理局の収容施設に収容されていたスリランカ人女性のウィシュマ・サンダマリさんが死亡した事件について、ウィシュマさんのご遺族は、同年11月、当時の名古屋入管の職員13名を、殺人罪で名古屋地方検察庁に刑事告訴しました。しかし、2022年6月17日、名古屋地検は、告訴に対し、「嫌疑なし」として不起訴処分をしました。これに対して、同年8月8日、ウィシュマさんのご遺族は、名古屋第一検察審査会に対して、殺人罪での起訴相当の判断を求めて審査請求をしました。同年12月26日、同審査会は、同審査請求について、「業務上過失致死について不起訴不当」とする議決書を公表しました。今後、名古屋地検は、検察審査会の判断に基づき再び捜査を行ったうえで、起訴するかどうかの判断をすることになります。

 名古屋入管に収容中、ウィシュマさんは、食べても吐いてしまう状態になり、急激に体調が悪化していきました。栄養がとれなくなり日に日に衰弱していくなかで、ウィシュマさんは、点滴を打ってほしいと入管職員に強く要請していました。支援者からも点滴・入院をしてもらいたい、このままでは死んでしまうと名古屋入管に再三訴えました。ところが、ウィシュマさんや支援者の訴えを名古屋入管は無視し、点滴一本も打ってもらえることなく、ウィシュマさんは亡くなりました。ウィシュマさんを救うタイミングはいくらでもあったのです。
 指導責任のある入管庁も含め、被収容者の命や健康を守るという収容主体としての管理責任義務を果たすどころか、目の前で助けを求めるウィシュマさんを放置し見殺しにしたことは、到底許されることではありません。二度と、同じ過ちを繰り返さないために、なぜウィシュマさんが亡くなったのか、その真相を解明し、責任の所在を明らかにしなければなりません。

 ご遺族の望みとしてある、ウィシュマさん死亡事件の真相解明や再発防止を実現できるように、2022年12月12日~26日に、検察審査会への起訴相当を求める署名を行い、短期間ではありましたが3万人もの人たちに署名をしていただきました。入管闘争市民連合としては、名古屋地検に対し、3万もの署名が集まったことを踏まえ、再捜査を慎重かつ公正に進めたうえ、起訴処分とすることを強く要請します。今後も引き続き注目し、入管の責任を追及していきましょう!


 入管闘争市民連合として、名古屋地方検察庁に起訴処分の判断を要請する声明文を公表しました。ウィシュマさん死亡事件をめぐる現状において、一体何が問題なのか、市民連合としての見解を載せていますので、ぜひご覧ください。

221228 名古屋地検への、起訴処分要請集会の写真.jpg

2022年12月28日 名古屋地検に要請書を出した際の集会の様子(右2人がウィシュマさんの妹さんのワヨミさんとポールニマさん)

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