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入管法改悪反対の声明文

 2023年1月12日の報道で、政府が1月23日召集予定の通常国会で入管法案を再提出する方針を固めたことが報道されました。

 報道によれば、この法案は、2021年に提出された法案と骨格は変わりません。具体的には、3回目以降の難民申請をしている人は強制送還を可能にしたり、今の仮放免制度よりも厳格な監視のもとに当事者を置く管理措置制度などが盛り込まれており、帰国できない事情を抱えた約3000人の「送還忌避者」の事情を全く考慮せず一方的に追い返そうとする、送還一本やり方針を強化し、入管の権限を強めるため法案です。このような法案が成立しても、母国に帰ると迫害を受ける危険性がある、日本に生活基盤があるというような、「送還忌避者」の帰国できない事情が変化するわけではありません。当事者1人1人の事情を考慮することなく、送還を更に強化することは、当事者からの強い反抗を招き、問題の解決にはつながりません。

 また、2021年3月6日に、名古屋入管で、ウィシュマさん死亡事件が起こりました。死亡事件以降、ご遺族が来日され、ウィシュマさんの死の真相を明らかにし、再発防止をすることを求めて裁判などの活動を続けています。また、ご遺族は、真相解明のために、ウィシュマさんが収容されていた部屋の監視カメラの映像の開示を求め続けています。しかし、いまだビデオ映像の全面開示は実現せず、裁判において、証拠として提出をを求めても、被告である国側はすべてのビデオ映像の提出を拒否しています。死亡事件からもうすぐ2年が経とうとしていますが、何ら真相が解明されず、誰も責任をとっていない状態です。こんな状態で法案を提出するなど、言語道断です。

 法案が成立すれば、当事者への抑圧や、それに伴う当事者からの反抗はさらに激しくなり、第2、第3のウィシュマさんが生まれてしまうことは明らかです。絶対に阻止しなければなりません。そのためには、当事者だけでなく、日本の市民が反対の声をあげ、社会的な世論を作る必要があります。2021年の入管法改正案の提出取り下げ、去年9月の法案提出の見送りは、日本社会の世論が大きな力となり、法務省ー入管庁の動きを阻止できることを証明しています。法案阻止を実現できるように、一緒に声をあげていきましょう!

 入管闘争市民連合としての、今回再提出される見通しの入管法改正案に対しての意見を、声明文として公表しました。ぜひご覧ください。

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