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名古屋入管ウィシュマさん死亡事件国賠訴訟@名古屋地裁いよいよ証人尋問が始まります!

  • ntsiminrengo
  • 2 日前
  • 読了時間: 5分
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〇裁判傍聴の呼びかけ

 2021年3月6日にウィシュマさんが名古屋入管で亡くなってから4年半。ご遺族が来日して国を提訴してからも3年半が経過しています。法務省-入管庁はいまだ一切の責任を認めておらず、人の命と尊厳を踏みにじっておきながらご遺族へ一度も謝罪を行っていません


*ウィシュマさん死亡事件の経緯については、入管闘争市民連合のサイトに詳しくまとめています。以下のリンクよりご覧ください。

 

 前回の裁判期日(2025年9月3日)では、4人の医師の証人尋問を行うことが確定しました。その中には当時、実際にウィシュマさんを診察した新美医師も含まれており、第一回目の証人尋問に出廷します。


限られたビデオ映像を見るだけでも、ウィシュマさんは自力では起き上がれず、素人目にも今すぐ病院に連れて行くべき状態だったことは明らかであるにも関わらず、当時の判断は「不合理なものではなかった」と新美医師は陳述書の中で繰り返し結論付けています。

 特に、2023年2月15日(ウィシュマさん収容から6か月)実施のケトン体3+が検出された尿検査について、最終報告書(2023年8月)では「(検査結果を)見ていない」と述べていますが、今回提出された陳述書では「把握したかどうかの記憶は定かではない」と主張を変えているばかりか、「ウィシュマ氏が3月6日に亡くなったという結果がわかっている現在から振り返れば、私も、「ケトン体3+」という尿検査の結果を踏まえ、2回目の血液検査を早めていれば良かった」と述べますが、「検査者の主観的な判断によらざるを得ないことから、正確性に限界」があること、そして「ウィシュマ氏に意識障害などはありませんでした」、「食事やOS-1は摂取していると看護師等から聞いて」いることなど理由に挙げて、「ウィシュマ氏が重篤な状態に至っているとは考えませんでした」、「2月18日当時の私の認識としては、そのような判断に至るような材料はありませんでしたし、血液検査を早める必要性を求める所見もありませんでした」、と、これでは尿検査の結果を受け、医師として行うべきだった対応を行わなかった自身に対する自己正当化甚だしく、開き直りも同然ではないでしょうか。極めつけは、「順次、消化器内科や整形外科での診療を受けるよう指示し、それらの科の医師によっても、何らかの器質的疾患があるとの判断はされませんでしたし、ましてや、ウィシュマ氏には入院や点滴が必要との判断はされませんでした」とは、事実とは全く異なります。

 2月22日にウィシュマさんを診療したのを最後に、3月4日にウィシュマさんを精神科に受診させていますが、亡くなるまでの約2週間、体重がどんどん減少し、車いすに乗って、吐く用のバケツを抱えた状態で面会室に表れるような状態にまで体調が悪化していた(START面会記録より)にもかかわらず、放置していました。

 そのほかにも、遺族に公開された、ウィシュマさんの亡くなるまでの2週間の様子を映したビデオ映像には経口摂取がままならない状態(食べても吐いてしまう)が映し出されており、「当時のウィシュマ氏が点滴を必要とするような重篤な状態にあるとは認識していなかった」と主張していますが、果たして一人の人間の命に対して、医師としてどのように考えているのでしょうか。しかし、これは医師一人の責任に矮小化されてはならず、医師の勤務日に誰を診察するのかを決めるのは入管であるなど、入管の判断も大いに反映した結末であることを忘れてはいけません。


 いよいよ裁判は山場を迎え、次回期日より証人尋問が始まります。

 みなさんに今一度、傍聴支援を呼びかけます。ワヨミさんとポールニマさんは、姉の死の真相を明らかにするため、二度と同じ犠牲を繰り返さないでほしい、という切実な思いから、異国の地で3年半以上も闘ってきました。これまでの国賠訴訟の過程における粘り強い闘いが、当時ウィシュマさんが入管からどのような扱いを受け、実際に何が行われていたのか、ということが少しずつではありますが、明らかになってきています。それは、ご遺族自身が真相究明と再発防止を強く願って闘われてきたことの成果です。

 私たちは日本社会の一員として、このような状態を許してきてしまった責任を果たすことなくして、ウィシュマさんの犠牲を弔うことはできません。

 絶対に傍聴席を溢れさせ、入管と裁判所にプレッシャーを与え、入管に責任を認めさせよう!そして、医師の尋問だけでは不十分だと、当時の名古屋入管局長や幹部、看護師の尋問も必要不可欠だという声も同時にあげていきましょう!



【以下、決まっている証人尋問の期日】

※名古屋地裁

 当日は整理券配布があります。配布開始時間は追って発信します。

①    新美医師(ウィシュマさんを診察した医師)

  2025年12月4日(木)14:30~被告側の尋問

  2025年12月11日(木) 14:30~原告側の尋問

②    野村医師(国側の意見書を書いた医師)

  2025年12月24日(水)10:30~

③    今川医師(原告側の意見書を書いた医師)

  2026年1月14日(水)10:30~

④    下医師(原告側の意見書を書いた医師)

  2026年1月28日(水)10:30~


【前回の裁判を傍聴した学生支援者の感想を紹介します。】

「自分の姉の命を奪った国で、愛する家族の死の真実を知るため、そして二度と同じ犠牲を出さないためにと、3年半もの間闘ってきたご遺族の切実な言葉と、それさえ歯牙にもかけない国側の態度に、ここまでの不条理があるのかと愕然とし、自分の甘さを痛感しました。しかし同時に、遺族のポールニマさんが「来てくれてありがとう」と嬉しそうに笑いかけてくださったとき、ただの学生でも——むしろだからこそ——力になれるのだと実感し、裁判に参加する意義を強く感じました。」


ウィシュマさん死亡事件裁判支援のお願い(名古屋入管死亡事件弁護団より)】

ご遺族・弁護団の闘いを日本社会・市民の力で支えていくために、カンパを呼び掛けています。傍聴に行けないという方にも、周囲の方にも、ぜひ拡散、呼びかけをお願いいたします!カンパは窓口が二つあります。

(1)ウィシュマさん事件国家賠償請求訴訟弁護団

カンパは、国家賠償請求訴訟に使います。​

* Call4というサイトを使いカンパを集めています。

(2)名古屋入管死亡事件弁護団

事件の真相究明のために結成された弁護団です。

カンパは、遺族の日本滞在、刑事告訴、国家賠償請求訴訟等に使います。

作成:入管の民族差別人権侵害と闘う全国市民連合


 
 
 

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